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知的財産権講座(133)

和歌山大学顧問

杉本特許事務所所長弁理士 杉本勝徳

「著作権について」 A
 前回は著作権トラブルガ何故多いかを説明したが、今回は著作権と他の知的財産権の相違について述べて、トラブルが多い理由の敷衍としたい。前回にも述べたが著作権の発生が著作物の創作時点(著作権法第51条、実際には公表されないと著作物の存在自体が不明だ)であることから、いつ誰が何処で何を創作したかが非常に分かりにくい。ここが他の知的財産権と根本的に相違するところである。

その理由は次回以降に詳しく述べるが著作権には人格権が絡んでくるという厄介な問題がある。人格権と関係のない特許権、実用新案権、意匠権、商標権は特許庁という国家が法律に則って審査して権利を設定し、それぞれの権利期間が制定されている。従ってそれらの知的財産権を他人が実施する場合にいつ実施したらいいかが特定できるので、不注意で侵害しないようにすることが可能だ。一方著作権は特定した著作物の権利自体の存在が不明であるだけではなく、著作者が一体誰なのかも分かり難い。

大々的に公表された著名な著作物(出版された小説や学術書あるいは演奏されている楽曲など)は誰でも認識できるので、ほぼほぼ侵害することはないが、そうでない著作物は不用意に虎の尾を踏んでしまうことがある。ましてや前回述べたように権利期間が長い場合は140年もあるので尚のこと厄介である。


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